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雄島 

 流紋岩の柱状節理
 安島の漁港付近から朱塗りの雄島橋を渡って雄島へ行くことができます。(写真1,2)。雄島は流紋岩溶岩からなる島であり,1300万年前の放射年代が報告されています(中島ほか,1990)。橋を渡る際に,島の南側・東側の崖をみると,柱状節理が発達しているのがわかります(写真3,4)。これらは流紋岩マグマが冷え固まる際に体積収縮してできた規則的な割れ目(節理)です。橋を渡りきった場所付近の海岸には,柱の形を保った流紋岩の巨礫がゴロゴロと落ちており(写真5),溶岩が節理に沿って崩れたということを物語っています。鳥居の先に急な階段があり,それをのぼると島を一周できる遊歩道にたどり着きます。階段の途中でも柱状節理を観察することができます(写真6)。
 写真1.安島漁港側からみた雄島.  写真2.朱塗りの雄島橋を渡り安島漁港側から雄島へ.
 
 写真3.島の南側の崖(向かって左手)にみられる柱状節理.   写真4.島の東側の崖(向かって右手)にみられる柱状節理. 
 
 写真5.雄島橋を渡った場所付近の海岸.   写真6.鳥居の先にある急階段の途中. 

引用文献
中島正志・沢田順弘・中川登美雄・林昌代・板谷徹丸(1990)福井県北部新第三系のK-Ar年代と古地磁気―西南日本ブロックの回転に関して―.岩鉱,85,45-59. LINK