ガラガラ山

 崩れた溶岩の積み重なり
 「ガラガラ山」という名前のとおり,角ばった岩がガラガラと崩れて積み重なっています(写真1)。この岩は溶岩で,過去にここで火山の活動があったことを物語っています。ここから北東にある国見岳を中心として過去に活発な火山活動が起こり,その活動と連動して噴出したものだと考えられています(鹿野ほか,2007)。国見岳の溶岩からは約1500万年前という年代値が得られている(中島ほか,1990)ため,ガラガラ山の溶岩もそれと近い時期に噴出したものかもしれません。その溶岩が冷え固まり,やがて冷却節理などの割れ目に沿ってガラガラと崩れたと考えられます。
  写真1.ガラガラ山の斜面に見られる崩れた溶岩の積み重なり.


引用文献
中島正志・沢田順弘・中川登美雄・林昌代・板谷徹丸(1990)福井県北部新第三系のK-Ar年代と古地磁気―西南日本ブロックの回転に関して―.岩鉱,85,45-59. LINK
鹿野和彦・山本博文・中川登美雄(2007)福井地域の地質.地域地質研究報告(5万分の1地質図幅),産総研地質調査総合センター,68p.